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京備産業のよもやま話〜人材不足と技術継承〜

京備産業有限会社です。

 

〜人材不足と技術継承〜

 

菌床椎茸・きくらげ生産業は、食品生産の中でも専門性の高い仕事です。きのこは生き物であり、同じ菌床を使っても、温度や湿度、換気、菌床の状態、作業のタイミングによって収穫量や品質が変わります🍄

安定して良いきのこを生産するためには、設備だけでなく、人の観察力と判断力が欠かせません。

しかし、多くの農業・食品生産分野と同じように、菌床椎茸・きくらげ生産業でも人材不足と技術継承が大きな課題になっています。

きのこ生産は単純作業ではない🔍

きのこ生産の現場では、菌床の搬入、発生管理、収穫、選別、袋詰め、清掃、出荷準備、廃菌床処理など、さまざまな作業があります。

一見すると、収穫や袋詰めのような作業が中心に見えるかもしれません。しかし実際には、きのこの状態を見ながら判断する場面が多くあります。

「この菌床は発生が遅れている」
「今日は乾燥気味だから湿度を調整した方がいい」
「この椎茸は収穫タイミングが近い」
「このきくらげはもう少し厚みを出したい」
「この部屋は空気がこもっているかもしれない」

このような判断は、経験によって身につきます😊

きのこは成長が早く、収穫のタイミングを逃すと品質が変わってしまいます。特に椎茸は傘が開きすぎると商品価値が変わることがあり、きくらげも大きさや厚み、色合いを見ながら収穫する必要があります。

若い人材が集まりにくい課題👥

菌床椎茸・きくらげ生産業では、若い人材が集まりにくいという課題があります。

農業や食品生産の仕事に対して、「大変そう」「朝が早そう」「収入が不安定そう」「単純作業が多そう」といったイメージを持たれることがあります。また、きのこ生産の現場がどのような仕事なのか、一般的にはあまり知られていないこともあります😥

しかし、きのこ生産には大きな魅力があります。

自分たちが育てた食品が食卓に届く。
日々の管理が品質に表れる。
健康志向の食材を生産できる。
地域の農業や食品流通を支えられる。
工夫によって収量や品質を改善できる。

このような魅力を発信することが、人材確保には重要です📣

作業の身体的負担💪

菌床栽培では、菌床の移動や棚への設置、収穫、廃菌床の搬出など、体を使う作業があります。菌床は一つひとつ重量があり、数が多い現場では作業量も大きくなります。

また、栽培室は湿度が高い環境になることもあり、夏場は蒸し暑く感じることがあります。収穫や選別では立ち仕事や細かな作業が続く場合もあります。

そのため、人材を定着させるには、作業負担を減らす工夫が必要です。

台車やリフトの活用、作業台の高さ調整、動線改善、休憩時間の確保、空調管理、作業分担の見直しなどが重要になります🌿

技術継承が難しい理由📘

菌床椎茸・きくらげ生産の技術は、マニュアルだけでは伝えにくい部分があります。

温度や湿度の数字だけを見ていても、実際のきのこの状態を見なければ分からないことがあります。菌床の表面、発生の勢い、きのこの形、色、乾き具合、カビの兆候など、経験者は小さな変化を見ています。

ベテラン生産者は、数字と現場感覚を組み合わせて判断します。

「今日は数値上は問題ないが、きのこの表面が少し乾いている」
「この棚の上段だけ発生が遅い」
「この部屋は換気の流れが偏っている」
「この菌床は次回発生に向けて休ませ方を変えた方がいい」

こうした判断を若手にどう伝えるかが課題です。

教育体制の整備が必要🌱

未経験者を育てるには、段階的な教育体制が必要です。

最初は、栽培室のルールや衛生管理、菌床の扱い方、収穫方法、選別基準、袋詰め、清掃を覚えます。その後、温湿度の見方、発生管理、菌床の状態確認、トラブル対応などを学んでいきます。

重要なのは、「なぜその作業が必要なのか」を教えることです😊

なぜ清掃が大切なのか。
なぜ収穫タイミングが重要なのか。
なぜ湿度を上げすぎてはいけないのか。
なぜ換気が必要なのか。

理由が分かると、作業が単なる手順ではなく、品質を守るための行動になります。

作業標準化と個人の感覚のバランス⚖️

きのこ生産では、作業を標準化することも重要です。スタッフによって収穫基準や袋詰めの仕方、清掃の丁寧さが違うと、品質にばらつきが出ます。

収穫サイズ、選別基準、包装方法、清掃手順、異常発見時の報告ルールなどを明確にすることで、安定した品質を保ちやすくなります。

一方で、すべてをマニュアルだけで判断できるわけではありません。生き物を扱うため、日々の状態に応じた柔軟な判断も必要です。

標準化された作業と、経験に基づく観察力。
この両方を育てることが、菌床椎茸・きくらげ生産業には求められます✨

働きがいを伝えることも大切📣

人材確保には、働きがいの発信も欠かせません。

きのこ生産は、毎日の管理の成果が目に見えやすい仕事です。昨日まで小さかったきのこが大きくなり、収穫され、出荷され、お客様の食卓に届きます。

「おいしかった」
「新鮮だった」
「肉厚で良かった」
「食感が良い」

こうした声は、生産者にとって大きな励みになります😊

ホームページや求人ページで、現場の様子、スタッフの声、きのこの成長過程、出荷までの流れを発信することで、仕事の魅力が伝わりやすくなります。

まとめ🍄

菌床椎茸・きくらげ生産業における人材不足と技術継承は、今後の安定生産に関わる大きな課題です。

きのこ生産は、単純作業ではなく、観察力、判断力、衛生意識、丁寧な作業が求められる仕事です。未経験者を育てる教育体制、作業負担を減らす環境整備、ベテランの経験を伝える仕組みが必要です。

菌床椎茸・きくらげは、健康的でおいしい食材として多くの人に喜ばれています🍽️✨
その食材を安定して届けるためには、生産を支える人を大切にし、技術を未来へつないでいくことが欠かせません。